相棒の最期

相棒が最期を迎えようとしている。

相棒と出会ったのは15年前。

あまりに小さくて落ち着きなく動き回る毛むくじゃらの君がとてもかわいくてとにかく一緒に暮らしたいと思った。

出会った日のわたしは酒が入ってたから一旦帰って、次の日正気で考えてやっぱり迎えることにした。2007年の12月24日クリスマスイブだったね。

可愛くて可愛いくて…可愛いくてただただ可愛いかったよ君は。まさかこんなに大きくなるなんて思わなかったけど、笑

6キロあった体重も最近はあんまり食べなくなってどんどん痩せて、5キロ切ってしまった。

元気に一緒にいた時は、離して!って感じで気の強くて心身強靭な子だった。

今や横でやっと呼吸してる君を見ると、ああ、もともとか弱い小さな生き物だったなって気づく。もっと優しくもっと愛してあげられたような気がして、ごめんね。

相棒と生きた15年間、わたしは持つべきもの取るべきもの強くならねば独り立ちできぬ、と常に自分のことばっかりだった。

毎日の散歩だってやだなぁと思っていた。幸いわたしの家族は相棒を大変愛してくれて、わたしよりもそばにいてわたしより彼女をよく世話してくれていた。ありがとう、しかない。

自分の若い時がいかに気まぐれで、自己中だったか。自分のできること以上を求めて、家族や相棒を犠牲にしてきてしまったと思う。

反省してこれからを生きよう。

相棒よ。君の呼吸を感じでいれるわたしは幸せです。頑張ってほしいような苦しまないでほしいような気持ち。

いつ旅立ってもわたしがいるから寂しくないからね。